秋に収穫する白菜をそのまま畑に残しておくと、やがて雪に埋もれてしまいますが、雪の下で種を残そうと葉の中に芯(花芽)を作り、茎を伸ばします。この状態をとう立ちといいます。とう≠ノは栄養がぎゅーっと凝縮されて蓄えられ栄養満点。県南部では食糧が乏しくなるこの時期、先人の知恵として、昔からとうを食べてきたのだそうです。県内でも屈指の豪雪地帯ならではの食文化です。
今回ご紹介する羽後町新成地区の藤原長蔵さんは、奥様の良子さんとともに、ふくたちをはじめ、こまつ菜・チンゲンサイなどの葉物野菜や、ストックなどの切花など、いろいろな作物を栽培しているベテラン農家です。取材にうかがった3月13日は、朝から吹雪が吹き荒れる真冬日でしたが、ハウスの中ではとう立ちしたふくたちが小さなつぼみをたくさんつけていました。寒さにあたり寒締めされると、栄養と甘さが凝縮されて、独特の歯ごたえを持った野菜に育つのだそうです。 |